会社で開発を担当していると、

 「1人年間1件の特許を出すように!」

 といったノルマを設けている会社も多くあるかと思います。会社は結果の見えにくい研究開発費という投資の見返りとして、特許出願という目に見る結果をステークホルダーに示すために特許出願をしたがる場合があります。

 ノルマ制自体には賛否ありますが、ノルマ制のおかげで良い発明が埋もれることなく出願されている事実もまたあるかと思います。

 しかし、開発者にとってこのノルマというのは結構負担になります。例えば、このノルマ配属されたばかりの新人にも課されることが多々あります。

 私の場合がそうでした。私は大学で、電気化学という化学を専攻していたのですが会社で配属されたのはトランスミッションの設計でした。もちろん望んで配属されたというわけではなく、人事の裁量でそこに配属されたのでした。まぁ、トランスミッションの設計なんて大学時代に経験している人はいないため、技術者の素養さえあれば誰でもいいという考え方に基づいているんだと思います。

 そして、そんなトランスミッション設計の初心者である私も例にもれず、発明のノルマが課されました。

 月一程度はミーティングでフォローされますし、特許を出すまではフォローが続くためみんな早く出してしまいたい(内容は二の次)という思いをもって、ネタを捻り出していました。

 でも、冷静に考えればこのころの私は、

 「特許って一体何なんだろう?」
 「何が特許になるんだろう??」

 といった程度の理解でした。もちろん会社の教育で、新規性や進歩性が必要といった程度のことは教えてもらっていましたが、そんなレベルで特許が出せる程甘いものではありません。

 結局、知財部に異動となるまで毎年このノルマに苦しめられました。

 しかし、知財部に異動していわゆる中間対応を数多くこなしていると、どのように主張すれば特許を得られるかを理解することができるようになりました。

 更に、他社との特許侵害交渉や係争を担当していると、どのような特許を取ると他社に影響をもたらすことができるのか理解できるようになりました。

 結局、特許を出すためには特許のことを知る必要があるのです。こうして、知財についての知識と開発時代の知識を有する私は、そこから特許を多く出願しました。しかも、権利取得ができるだろうと思われる技術が確実に織り込まれているため、その多くが特許として成立しています。特許出願件数は最終的には50を超えました。

 特許をなかなか出せずに悩んでいる方は、知財の知識を身に着けるのも一つの解決方法だと思います。しかし、そう簡単に知財の経験が得られるわけではありません。そんな時は、知財部に素直に相談してみるのもいいかと思います。その担当者が優秀であれば、知財✕開発の知識を融合し、良い発明に導いてくれるかと思います。

 相談相手がいない方は、私にご連絡ください。貴社の知財部となって、発明の発掘や相談をさせていただきます。


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