平成30年の弁理士試験もようやく全日程が終了しました。1年合格を目指し、1月から勉強を続けてきましたが、少しほっとしているところです。
 前回、口述試験の再現をブログに掲載させていただいたところ論文式試験の再現も見たいと要望をいただきました。私自身もブログ等で論文式試験の再現答案を参考にさせていただいておりました。予備校の完璧な答案ではない、身の丈にあった答案の合格レベルを知っていただける機会と思いますので、とても稚拙な論文ではありますが掲載させていただくことにします。
特実:108
意匠:57
商標:63

『商標
』結果:63点
【問題1】
1 .  趣旨
 3条1項3号から5号に規定される商標は、自他商品等識別力を有しないため商標登録を受けることができない。しかしながら、使用された結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であると認識することができる場合は自他商品等識別力を有しているため登録を許可する。経験的に使用により自他商品等識別力を獲得することが知られているからである。
2.要件
 使用により
需要者が特定の出所に係る商品または役務であると認識する必要がある。3条1項6号の何人は一定の出所であれば足りるためこの3条2項の何人かとは異なる。また、本条の適用をうける商品又は役務と商標は実際に使用し著名となったものと同一性が求められる
3.出願商標と使用商標の同一性
 商標はわずかに変更して使用することが一般的である。また、国内法でも社会通念上同一とみられる商標は登録商標の使用とみなす規定がある(50条)。さらに、パリ条約でも識別性に影響を与えず同一性に影響を与えない商標についての変更を認めている(6条の5C(2))。
 よって、出願商標と使用商標の同一性は厳格に解するべきではない。
4.指定商品等と使用している商品等との同一性
 3条2項は、使用により識別性を有することとなった商標と商品についての結合に基づき登録を認めるものである。そのため、使用して著名となった商品以外との関係でその商標が識別性を有するとは限らない。よって、指定商品等と使用している商品等の同一性は厳格に解するべきである。
[感想]
正直青本もチェックしていなかったし、わからない問題でした。ただ、商標は社会通念上変更して使用するというのは国内法にもところどころあるので、そちらは何とか書けたかなという程度。一方で、商品との関係はどう書くか迷った挙句、わざわざ2つ聞いているのだから一方が厳格で他方が厳格でないだろうと推測して書きました。後で審査基準みて、ガックリしました。意匠の部品が書けなかったこととこの記載の間違い+後述のマドプロ関連の失敗もあり不合格と思いました。

【問題2】
1. 設問(1)について
 甲は拒絶査定の確定を免れるため、拒絶査定謄本の送達があった日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求する必要がある(44条1項)。
2. 設問(2)について
 (1)問題の所在
 指定商品がチョコレートであるが、商標はJPO Parisである。そのため、パリ産のチョコレートであると誤認するおそれがある(4条1項16号)。そのため、指定商品をパリ産のチョコレートと補正する必要がある。しかしながら、国際商標登録出願においては、68条の40の規定が準用されておらず68条の28の指定期間内しか補正ができない。
 (2)対応
 拒絶査定不服審判で拒絶理由通知がなされたら、その期間に補正することができる。
 また、手続きは国際事務局、特許庁長官に対してすることができる。(なんとなく覚えていたのでよくわからない、「また」という言葉でつないでみた。読みようによっては、68の28じゃなくても、国際事務局に対して可能と読めるかも。結構いい点数だったから、都合の良い読み方をしてくれたかも)
3. 設問(3)について
 (1) 4条1項11号の拒絶理由を受けているため、乙のJPOを消滅させれば4条1項11号の無効理由はなくなり登録を受けることができる。
 (2) そのため、乙のJPOに対して無効審判を請求する(46条1項)。請求が認められれば乙の商標権は遡及消滅する(46条の2)。
 (3) 甲のJPOはパリ優先権の主張を伴う出願であり、優先日は乙のJPOよりも前である。また、乙のJPOの登録日は後期分割登録料の納付期限から考えると、甲のJPOの登録後である(41条の2第5項)。よって、乙のJPOは4条1項11号の無効理由を有する(46条1項1号)。
 (4) また、後期分割登録料の納付期限までに無効審判を請求すれば除斥期間の適用もない(47条1項)。

○感想
2問目については、マドプロ経由の出願の特例について勉強不足であり上手く書くことができませんでした。ただ、試験勉強時にいろいろと試験情報を集めていて口述再現のような問題でこの問題が出ていたのが頭の片隅にあったため、事務局に対して手続きできるという文言は書くことができました。
 論文式試験の問題は多くが口述でも出題されているように思います。(論文でも出た部品の意匠の効力とかも口述で昔出てたので口述もとりあえず勉強してたらもっと楽に解けたかも。)

 読んで頂いた方の中には、この程度で受かったなんて本当か?という方もいらっしゃると思います。そうなんです、この程度でも受かることができるんです。

 私の論文式試験の勉強時間は短答の勉強しながら半月と短答試験後の1ヵ月ちょっとです。細かい論点を覚えるよりもどんな問題でも咄嗟に対応できる対応力がキモなのかなと思います。



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