平成30年の弁理士試験もようやく全日程が終了しました。1年合格を目指し、1月から勉強を続けてきましたが、少しほっとしているところです。
 前回、口述試験の再現をブログに掲載させていただいたところ論文式試験の再現も見たいと要望をいただきました。私自身もブログ等で論文式試験の再現答案を参考にさせていただいておりました。予備校の完璧な答案ではない、身の丈にあった答案の合格レベルを知っていただける機会と思いますので、とても稚拙な論文ではありますが掲載させていただくことにします。
特実:108
意匠:57
商標:63

『意匠
』結果:57点
【問題1】
1 . 一つの意匠と認められるためには、物品の区分に従う必要がある(7条)。これは、自由に物品を認めると広範な意匠となってしまうからである。
2. しかし、以下に記載する意匠は一意匠として認められる
 (1) 部分意匠
 意匠法上の物品であり、一定の範囲を占め、対比の対象となる部分は一つの意匠として認められる(2条1項)。巧妙な模倣を防止するためである。
 また、部分が離れていても形態的、機能的一体性があれば一意匠として認められる。 
 (2) 組物の意匠
 同時に使用される2以上の物品であって、経済産業省令で定めるものを構成する物品についても一意匠として認められる(8条)。その場合、省令で定める物品であること、構成物品が適当なこと、全体として美感の統一があることが必要である。
 美感の統一とは、同一の造形処理、全体でまとまった形状、模様を有すること、観念的な統一が必要である。 
 (3) 動的意匠
 動きのある意匠についても、基本的な静止姿態について一意匠と認められる(条文番号はわからず。。)。出願人の利便性向上のためである。

[感想]
良く分からない問題ででした。とくに最初の導入が難しくて、7条の区分の話としてしまいました。意匠と物品は切っても切り離せない関係のため、2条あたりからまずは書いていくのが正攻法と思われます。ただ、これでも合格点のため意外と多くの受験生は書けなかった可能性があると思います。

【問題2】
1. テーブルの意匠
 (1) テーブルの意匠ロについて意匠登録出願することが考えられる。
 (2) 意匠ロと同一類似の範囲で独占権を得ることができる(23条)
 (3) 家具用脚イは公知である。テーブルの天板部についてはまだ具体的な形状が決まっていないとの題意から、天板部に特徴はないと考えられる。よって、寄せ集めの意匠として3条2項で拒絶されると考える。
 (4) 今後具体的な天板の形状が決まることも考慮し、秘密意匠として出願すべきである(14条1項)。実施時期と公表時期の調整を図るためである
2. テーブルの脚部の部分意匠
 (1) テーブルの意匠ロの脚部の意匠イについて、部分意匠として出願することが考えられる(2条1項)。
 (2) 特徴的な脚部を取り入れつつ、テーブル全体として非類似となる模倣を防止することができる。
 (3) 脚部イについては公知であるため、3条2項により登録を受けられない。
3. 組物の意匠
 (1) 今後具体的な椅子とテーブルの意匠が決定し次第、特徴的な脚部を有するテーブルとイスについて組物の意匠として出願することが考えられる(8条, 意匠法施行規則別表第2 26)。
 (2) 組物の意匠として、テーブルと椅子のセットについて保護することができる。
 (3) 組物の要件を満たしているため登録されると考える。
4. 乙が取り得る手段
 (1) 甲から家具用脚に係る意匠イの意匠権を譲り受けることが考えられる(準特98条1項1号)。
 (2) 甲から意匠イについて専用実施権の登録を受けることが考えられる(27条1項)
 (3) 上記対応により、製造販売を独占することができる(23条、27条2項)。

○感想
問題1はまぁ、ある程度かけたかなと感じていました。そして、問題2も終了時はまぁ、こんな感じかなと思っていました。しかし、帰りに駅で会社時代の後輩と偶然会い話していると彼も試験を受けていたとのこと。意匠難しかったなぁ、という話をしていると、天板の意匠についても言及する必要があると衝撃の発言を聞きました。まっマジか!! 天板って具体的な形状決まってないって書いてあったじゃん。どうやって意匠出願するの???という感じでした。そして、特許庁の公表論点にも部品に意匠という言葉が。 
 そのため、完全に落ちたと思いました。大きな論点を一つ逃してしまっては受からないだろうと。そのため、発表までは口述の勉強は一切することがなかったです(いい息抜きになりました)。
 蓋を開けてみると、合格点以上。うーん、不思議な試験です。自分の手ごたえと点数が比例しないという感じです。偏差値制なので回りの出来に大きく影響されるようです。


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